【さるのこしかけ】あらすじ要約・ネタバレ・考察・読書感想文・レビュー(著:さくらももこ)
「さくらももこのエッセイが好きだ」という人は多いですが、この『さるのこしかけ』はその中でも特に笑えて、じんわり心に残る一冊です。痔の話から始まって飲尿健康法まで、普通なら恥ずかしくて書けないようなことをここまで面白く書けるのは、さくらももこだけでしょう。ページをめくるたびにクスッと笑えて、ときどきホロリとさせられる。そんな不思議な魅力があります。
1992年に刊行されたこの本は、『もものかんづめ』に続くエッセイ三部作の第二作です。第27回新風賞を受賞し、ミリオンセラーにもなりました。日常の何気ない出来事を、さくらももこならではの視点で切り取った31編のエッセイが収録されています。ポール・マッカートニーとの対面、台湾やインドでの珍道中、姉のお見合い騒動など、どのエピソードも個性的で読み応えがあります。
「さるのこしかけ」はどんな本?
日常を笑いに変える天才、さくらももこのエッセイ集です。この本を読むと、何でもないような毎日がこんなに面白く見えるのかと驚かされます。
1. さくらももこのエッセイ第二弾
『もものかんづめ』で大ブレイクしたさくらももこが、その勢いそのままに書き上げた第二作がこの『さるのこしかけ』です。前作と同じく集英社から1992年に刊行されました。
タイトルの「さるのこしかけ」という言葉には、キノコの一種という意味がありますが、どこか間の抜けた響きがあります。さくらももこらしいユーモアのセンスが光るネーミングです。表紙のイラストも本人によるもので、ほのぼのとした雰囲気が本の内容をよく表しています。
エッセイという形式だからこそ、さくらももこの素の部分が垣間見えます。漫画では描けない細かい心の動きや、長い話をじっくり語れる良さがあるのです。読んでいると、まるで友達から面白い話を聞いているような感覚になります。
2. 第27回新風賞を受賞した人気作
この本は第27回新風賞を受賞し、ミリオンセラーにもなりました。新風賞は優れたエッセイや評論に贈られる賞で、文学的にも高く評価されたということです。
賞を取るようなエッセイというと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、この本は違います。痔の話や飲尿健康法の体験談など、普通なら書けないようなことをユーモアたっぷりに書いているのです。それでいて下品にならず、むしろ愛嬌があって笑えてしまう。この絶妙なバランス感覚が評価されたのでしょう。
ミリオンセラーになったということは、それだけ多くの人に読まれ、愛されたということです。世代を超えて楽しめる内容だからこそ、長く読み継がれています。
3. 日常を笑いに変える独特の感性
さくらももこの一番すごいところは、何でもないような日常を面白おかしく語れることです。誰にでも起こりそうなことなのに、彼女が書くとなぜか特別に面白くなります。
例えば「実家に帰る」というエピソードでは、結婚して実家を離れた後に久しぶりに帰省したときの気持ちを綴っています。何気ない描写なのに、読んでいて思わず涙が出てしまうのです。笑いと涙が同居している、それがさくらももこの文章の魅力といえるでしょう。
観察眼の鋭さも見逃せません。人の仕草や言葉の選び方、その場の空気感まで、細かく丁寧に描写します。だからこそ読者は情景を思い浮かべやすく、まるで自分もその場にいるような感覚になるのです。
さくらももこはどんな人?
『ちびまる子ちゃん』で知らない人はいないさくらももこですが、エッセイストとしての顔も持っていました。
1. 『ちびまる子ちゃん』の生みの親
さくらももこは1965年、静岡県清水市(現在の静岡市清水区)に生まれました。漫画家として『ちびまる子ちゃん』を描き、国民的アニメにまで育て上げた人物です。
漫画の中のまる子は、作者自身の少女時代がモデルになっています。のんびりしていて、ちょっと面倒くさがりで、でもどこか憎めない。そんなまる子の性格は、さくらももこ本人の個性でもあったのでしょう。
漫画家としての成功だけでなく、エッセイストや作詞家としても活躍しました。特にエッセイでは初期三部作がすべてミリオンセラーという驚異的な記録を残しています。多才な人でした。
2. 言葉で笑いを生み出す天才
さくらももこの文章は、読んでいて自然と笑みがこぼれます。それは言葉の選び方が絶妙だからです。難しい表現は使わず、誰にでもわかる言葉で書いているのに、独特のリズムとテンポがあります。
正直さも彼女の魅力です。腹が立ったことは腹が立ったと書き、自分が馬鹿だったと思うことは馬鹿だったと認めます。飾らない姿勢が読者の共感を呼ぶのです。嘘をつかない、格好つけない。そういう誠実さが文章から伝わってきます。
ユーモアのセンスも抜群です。深刻な話でも、どこかに笑いの要素を入れて読みやすくします。痔の治療という恥ずかしい体験も、彼女にかかればコメディになるのです。
3. 清水で育った少女時代
静岡県清水市で育ったさくらももこは、地元をとても愛していました。『ちびまる子ちゃん』の舞台も清水です。海が近く、富士山が見える街で過ごした日々が、彼女の創作の原点になっています。
家族との思い出もエッセイの中にたくさん登場します。姉との関係、祖父母への思い、実家の温かさ。そういった身近な人々との何気ないやりとりが、作品に深みを与えているのです。
2018年に53歳という若さで亡くなってしまいましたが、残された作品は今も多くの人に読まれています。時代が変わっても色褪せない魅力があるのです。
こんな人におすすめの一冊
この本は幅広い層に楽しんでもらえる内容ですが、特に以下のような人には強くおすすめします。
1. 日常をもっと楽しみたい人
毎日が退屈だと感じている人にこそ読んでほしい本です。さくらももこの視点を通すと、何でもない日常が輝いて見えます。
特別なことが起きなくても、見方を変えれば面白いことはたくさんあります。近所のおじいさんとの会話、ペットとの触れ合い、家族との時間。そういった小さな出来事に目を向けることの大切さを教えてくれるのです。
読み終わった後、自分の日常も違って見えるかもしれません。「こんなふうに書いたら面白いかも」と思える出来事が、実はたくさんあることに気づくはずです。
2. クスッと笑えるエッセイが好きな人
重たい話ではなく、気軽に笑える本を探している人にぴったりです。さくらももこのエッセイは、読んでいて疲れません。むしろ元気が出ます。
一気読みしてしまう人も多いようです。それくらいテンポが良くて読みやすいのです。寝る前のひととき、通勤電車の中、ちょっとした休憩時間に。どんな場面でも楽しめます。
笑いの中にも優しさや温かさがあります。単なるギャグではなく、人間味のあるユーモアなのです。だから何度読んでも飽きません。
3. さくらももこの世界観が好きな人
『ちびまる子ちゃん』が好きな人なら、きっとこのエッセイも気に入るはずです。まる子の世界観がそのまま文章になっているような感じがします。
さくらももこ本人の性格や考え方が垣間見えるのも、エッセイならではの魅力です。漫画では知れなかった素顔に触れられます。「ああ、こういう人だったんだ」という発見があるでしょう。
他の作品を読んだことがある人も、新鮮な気持ちで楽しめます。エッセイ三部作の中でも、この『さるのこしかけ』は特に人気が高い作品です。
「さるのこしかけ」の内容紹介(ネタバレあり)
ここからは本の内容を具体的に紹介します。ネタバレを含みますので、先に読みたい方はご注意ください。
1. 痔の疑いのある尻
冒頭から痔の話です。いきなりこんなテーマで始まるエッセイも珍しいでしょう。さくらももこらしいといえばらしいのですが、読み始めてすぐに引き込まれてしまいます。
痔かもしれないという不安を抱えながら、病院に行くまでの葛藤が描かれています。恥ずかしい、でも痛い、どうしよう。そんな心の揺れが丁寧に綴られているのです。実際に肛門科を受診する場面は、読んでいるこちらまでドキドキします。
最初からこんなに面白くて大丈夫なのかと心配になるくらいの勢いです。でもこれがさくらももこ流。恥ずかしい話をここまで笑いに変えられる力量に脱帽します。誰にでも起こりうる身体のトラブルを、ユーモアたっぷりに語ってくれるのです。
2. ポール・マッカートニーとの奇跡の出会い
ビートルズの大ファンだったさくらももこが、なんとポール・マッカートニー本人に会えたという夢のような話です。憧れの人と対面できる瞬間というのは、人生でそう何度もありません。
会えることになったときの興奮、実際に会ったときの緊張、そして終わった後の余韻。そのすべてが生き生きと描かれています。読んでいるとまるで自分も一緒にその場にいるような気分になるのです。
有名人との出会いというと華やかなイメージがありますが、さくらももこが書くとどこか人間臭さが残ります。緊張して変なことを言ってしまったり、後から「ああすればよかった」と後悔したり。そういうリアルな感情が共感を呼ぶのです。
3. 台湾・インド旅行の珍道中
海外旅行のエピソードも収録されています。台湾とインドという、それぞれ個性的な国での体験談です。
台湾旅行では、現地の料理や文化に触れる様子が描かれます。初めて見る風景、聞く言葉、食べる料理。すべてが新鮮で、さくらももこの驚きや戸惑いが伝わってきます。
インド旅行はさらに濃い内容です。日本とはまったく違う文化や価値観に触れて、カルチャーショックを受ける場面も。でもそれを面白がる余裕があるのがさくらももこのすごいところです。トラブルも含めて楽しんでいる姿勢が素敵です。
旅行記としても読み応えがあります。ガイドブックには載っていないような、生の体験談を知ることができるのです。
4. ミッキーマウスという名のネズミ
さくらももこはペットとしてネズミを飼っていました。その名も「ミッキーマウス」。ネーミングセンスが独特です。
ネズミという珍しいペットを飼う理由、日々の世話の様子、ミッキーマウスとの触れ合い。小さな生き物との生活が温かく描かれています。ペットを飼ったことがある人なら、きっと共感できるでしょう。
動物との暮らしは、予想外のことの連続です。思い通りにいかないことも多いけれど、それが面白い。そんな日常のひとコマが切り取られています。ミッキーマウスへの愛情が文章の端々から伝わってくるのです。
5. 姉のお見合い騒動
姉のお見合いに関するエピソードも登場します。家族の一大イベントを、さくらももこはどう見ていたのでしょうか。
お見合いという日本の伝統的な結婚の形式を、少し距離を置いて観察しています。緊張する姉、張り切る両親、そして傍観者のような立場の自分。それぞれの立場から見た風景が描かれているのです。
家族の話だからこそ、遠慮のない本音が語られます。でも愛情がベースにあるので、嫌な感じはしません。むしろ家族っていいなと思えてくるのです。
6. いさお君との温かい思い出
近所に住むいさお君という男性との交流が綴られています。このエピソードが特に好きだという読者も多いようです。
いさお君は知的障害のある青年です。さくらももこは彼との何気ない会話や触れ合いを、優しい目線で描いています。偏見や特別視ではなく、一人の人間として接する姿勢が素晴らしいのです。
小さな交流の中にある温かさ、人と人とのつながりの大切さ。そういったことを自然と感じさせてくれるエピソードです。読んでいて心が温かくなります。
7. 飲尿健康法への挑戦
健康法として自分の尿を飲むという、かなり衝撃的な体験談も収録されています。これには抵抗を感じる読者も多いでしょう。
でもさくらももこは、実際に試してみた体験を正直に書いています。どんな味がするのか、どんな気持ちになるのか、本当に効果があるのか。実践者ならではのリアルな感想が綴られているのです。
受け付けない人もいて当然の内容ですが、それも含めて「こういうこともあったんだ」と受け止められる懐の深さが必要かもしれません。すべてのエピソードが万人受けするわけではないのです。
8. 結婚してから気づいたこと
「実家に帰る」というエピソードでは、結婚して実家を離れた後の心境が描かれています。久しぶりに実家に帰ったときの感覚は、誰もが経験するものでしょう。
当たり前だと思っていた家族の温かさ、慣れ親しんだ部屋の匂い、いつもの食事。離れてみて初めて気づく大切なものがあります。そういった気づきが丁寧に書かれているのです。
このエピソードを読んで泣いてしまったという人もいます。笑いがメインのエッセイ集ですが、こういうしんみりする話も混ざっているのがバランスの良さです。
読んで感じたこと:笑いと温かさが詰まった一冊
実際に読んでみて、いくつか強く印象に残ったことがあります。主観的な感想ですが、共感してもらえる部分もあるはずです。
1. 恥ずかしい話も笑いに変える力
痔の話にしても飲尿健康法にしても、普通なら人に言いたくないような内容です。でもさくらももこは、それを堂々と書いています。
この「恥ずかしさを乗り越える勇気」が素晴らしいのです。完璧な自分を見せようとするのではなく、失敗も恥も含めてさらけ出す。その姿勢が読者に安心感を与えます。「この人は嘘をつかない」という信頼感が生まれるのです。
笑いに変える技術も見事です。ただ恥ずかしい話を書くだけではなく、ユーモアのスパイスを効かせる。だから読者は笑いながら読めるのです。ネガティブな体験をポジティブに転換する力があります。
2. 家族への愛情が伝わってくる
姉のお見合いの話や、実家に帰るエピソードなど、家族に関する話が多く登場します。そのどれもが愛情に満ちているのです。
文句を言いながらも、根底には深い愛情があります。完璧な家族ではないかもしれませんが、だからこそリアルで共感できます。どこの家族にもある小さなもめごとや、何気ない会話。そういう日常が愛おしく感じられるのです。
家族の大切さを改めて実感させてくれる本でもあります。読み終わった後、実家に電話したくなるかもしれません。
3. 人との出会いを大切にする姿勢
いさお君とのエピソードに象徴されるように、さくらももこは人との出会いを大切にしています。どんな人に対しても、誠実に向き合う姿勢が感じられるのです。
人を見下したり、バカにしたりする場面はありません。それぞれの人が持つ個性を尊重し、面白がっています。この姿勢が読者にも伝わってくるのです。
人間関係に疲れている人が読むと、少し気持ちが楽になるかもしれません。人との関わり方のヒントが隠されている本でもあります。
読書感想文を書くときのヒント
学校の課題などで読書感想文を書く必要がある人に向けて、いくつかアドバイスをまとめました。
1. 一番心に残ったエピソードを選ぶ
この本には31編のエッセイが収録されていますが、すべてについて書く必要はありません。自分が一番面白いと思った話、心に残った話を一つ選びましょう。
痔の話が面白かったなら痔の話を、いさお君のエピソードが好きならそれを中心に書けばいいのです。無理にすべてをカバーしようとすると、かえってまとまりのない文章になってしまいます。
印象に残った場面やセリフを引用するのも効果的です。具体的な部分を挙げることで、説得力が増します。
2. なぜそのエピソードが印象的だったのか
ただ「面白かった」で終わらせず、なぜ面白いと思ったのかを掘り下げましょう。さくらももこの文章のどこが魅力的なのか、考えてみるのです。
ユーモアのセンスでしょうか。正直な姿勢でしょうか。それとも観察眼の鋭さでしょうか。自分なりの分析を加えることで、感想文に深みが出ます。
他の本と比較してみるのもいいでしょう。「他のエッセイとは違って」「小説とは違って」など、比較することで特徴が見えてきます。
3. 自分の体験と重ねてみる
さくらももこのエピソードと、自分の経験を重ね合わせてみましょう。「私も似たようなことがあった」「私だったらこう思う」など、自分事として捉えるのです。
共感できる部分があれば、それを書きます。逆に「自分とは違う」と感じた部分があれば、それも書いていいでしょう。違いを認識することも、理解の一つの形です。
自分の体験を交えることで、オリジナリティのある感想文になります。誰にでも書けるような内容ではなく、あなただけの感想になるのです。
さくらももこが伝えたかったこと
エッセイ全体を通して、さくらももこは何を伝えようとしていたのでしょうか。明確なメッセージがあるわけではありませんが、行間から読み取れることがあります。
1. 日常の中にある小さな幸せ
特別なイベントや大きな出来事ばかりを追い求めなくても、日常の中にたくさんの面白さや幸せがあります。それがこの本の一貫したテーマです。
家族との会話、ペットとの触れ合い、近所の人との交流。そういった何気ない瞬間に目を向けることの大切さを教えてくれます。見過ごしてしまいそうな小さなことに、実は価値があるのです。
忙しい毎日の中で、立ち止まって周りを見渡すきっかけをくれる本です。「今日は何か面白いことがあったかな」と振り返る習慣ができるかもしれません。
2. 恥ずかしいことも笑い飛ばす強さ
人生には恥ずかしいことや失敗がつきものです。でもそれを隠したり、深刻に考えすぎたりする必要はありません。笑いに変えて前に進めばいいのです。
さくらももこの姿勢からは、そんなメッセージが感じられます。完璧でなくていい、失敗してもいい。大切なのは、それをどう捉えるかです。
ネガティブな出来事もポジティブに転換する力。それがあれば、人生はもっと楽しくなります。この本はそのヒントを与えてくれるのです。
3. 人とのつながりの温かさ
一人では生きていけないということを、さくらももこは優しく教えてくれます。家族、友人、近所の人。いろいろな人との関わりの中で、私たちは生かされているのです。
いさお君とのエピソードは、その象徴的な例でしょう。偏見なく人と接すること、相手の個性を尊重すること。そういった基本的だけど大切なことを思い出させてくれます。
人間関係に疲れている現代だからこそ、読む価値がある本です。人との関わりの温かさを再確認できます。
エッセイから広がる世界
この本を入り口にして、さまざまな知識や関心が広がっていきます。
1. 1990年代の時代背景
この本が書かれたのは1992年です。今から30年以上前の日本の様子が垣間見えます。
バブル崩壊直後の時代で、まだインターネットも普及していませんでした。携帯電話も一般的ではなく、今とはまったく違う生活スタイルです。そういった時代の空気感が、エッセイから伝わってきます。
若い世代の人が読むと、「昔はこうだったんだ」という発見があるでしょう。逆に当時を知っている世代は、懐かしさを感じるはずです。時代を記録したドキュメントとしても価値があります。
2. 民間療法への関心
飲尿健康法など、当時流行していた健康法が登場します。科学的根拠があるかどうかは別として、人々が健康に関心を持ち、さまざまな方法を試していた様子が分かります。
現代でも健康ブームは続いています。次々と新しい健康法が現れては消えていきます。その原点のようなものが、この本からは感じられるのです。
健康に対する姿勢、身体との向き合い方。そういったことを考えるきっかけにもなります。
3. 家族のかたち
さくらももこが描く家族像は、昔ながらの日本の家族です。三世代同居や、地域とのつながりが色濃く残っています。
現代では核家族化が進み、家族の形も多様化しました。でも根底にある家族の温かさは変わらないはずです。時代が変わっても普遍的な家族の姿が、この本には描かれています。
自分の家族について考えるきっかけにもなるでしょう。どんな家族でありたいか、どんな関係を築きたいか。そういったことを見つめ直す機会を与えてくれます。
なぜこの本を読むべきなのか
最後に、なぜこの本をおすすめするのか、改めて力説させてください。
1. 笑いながら元気をもらえる
疲れているとき、落ち込んでいるとき、この本を開いてみてください。ページをめくるだけで、自然と笑顔になれます。
さくらももこの文章には、人を元気にする力があります。深刻になりすぎず、でも軽薄でもない。絶妙なバランスで書かれているのです。読み終わった後、なんだか前向きな気持ちになれます。
難しいことは書いてありません。誰でも気軽に読めて、確実に楽しめる本です。エンターテインメントとして一級品といえるでしょう。
2. 人生の見方が変わる
この本を読むと、日常の見方が少し変わります。何でもないことの中に、実は面白さが隠れていると気づくのです。
さくらももこのような視点を持てれば、毎日がもっと楽しくなります。不満ばかりを探すのではなく、面白いことを見つける。そういう姿勢が身につくかもしれません。
人生を豊かにするヒントが、この一冊には詰まっています。自己啓発書のような押し付けがましさはなく、自然と気づかせてくれるのです。
3. さくらももこの魅力を存分に味わえる
『ちびまる子ちゃん』しか知らない人には、ぜひエッセイも読んでほしいのです。漫画とはまた違った魅力があります。
文章だからこそ伝えられる細かいニュアンス、長い話をじっくり語れる良さ。エッセイならではの面白さが、この本にはあります。さくらももこという人物の多面性を知ることができるのです。
エッセイ三部作の中でも、この『さるのこしかけ』は特におすすめです。バランスが良く、初めて読む人にも入りやすい内容になっています。
おわりに
『さるのこしかけ』は、笑って泣けて、そして温かい気持ちになれる本です。さくらももこの文章は、読む人の心に寄り添ってくれます。忙しい毎日の中で少し立ち止まって、この本を開いてみてください。きっと何か大切なことを思い出せるはずです。
エッセイという形式だからこそ伝わる、さくらももこの人柄や考え方。それを感じられるだけでも、読む価値があります。彼女が残してくれた言葉は、これからも多くの人に読み継がれていくでしょう。あなたもその一人になってみませんか。
